2026.5.17 up
-soup.
井上 茂 陶展
2026年6月11日(木)- 6月22日(月)
open 11:00-19:00
closed 火曜・水曜日
会場/soup.
〈作家在店予定日〉
6月13日(土) / 6月14日(日)
「土を知り、土を活かす。」
器作家 井上茂の器づくりは、まず原土を選ぶところから始まります。
土地ごとに異なる 鉄分、粒子の粗さ、湿り気。その癖を受け止めながら、あえて精製しすぎず、土の個性を そのまま作品の表情として残すことを大切にしています。
まるで土と対話するようにろくろにむかい、小石が残る陶土の塊が少しずつ器の輪郭を 帯びていきます。
代表的なのが、彫三島。 原土を彫り込み、そこへ白化粧を象嵌し、 余分を拭い取ることで、土の深い色味と白のコントラストが静かに浮かび上がります。 彫りの深さ、線の揺らぎ、象嵌の入り方、すべてが手の動きに直結し、同じものが 二つと生まれない表情豊かな個性となります。
さらに、焼成では原土の鉄分が反応し、 表面に細かな斑点や陰影が生まれます。これは 精製土では出せない、原土ならではの野性味と奥行き。ダイナミクスで躍動的な生命を 感じながらも、どこか端正で、静かな緊張感を宿した佇まいへと仕上がります。
多技法を重ねながらも、決して装飾過多にならず、あくまで“土の声”を引き出すための 技として存在しているのが井上作品の魅力です。
soup.での個展は2回目。彫三島、練り込み、灰ヒビ粉引、ヒビ印花三島、緑灰釉など に加え、新たな縁のデザインも加わり300点を超える器が並びます。
ふとした光の角度で表情を変え、使うほどに深みを増していく、そんな、長く寄り添う器 としてお楽しみいただけます。